人工香料などを使用したフレグランスオイルなどもアロマオイルとして扱われることがありますが、アロマテラピーには使用できません。
精油(エッセンシャルオイル)は、花はもちろん、木や果物などのあらゆる部分を原料として抽出され、さまざまな香りや作用をもつ天然成分のオイルです。
精油とは花や樹皮、果物の皮、植物の茎、葉、根、などから、蒸留したり絞り出したりして抽出した天然のオイルです。
抽出される精油はほんのわずかなもので、ラベンダー150Kgから1Kgの精油しか抽出することが出来ません。また、ローズオットーの場合は朝摘みの50個の花から抽出されるのはわずか1滴程度とされています。
精油は天然素材のものですが、科学合成された香料を使用したものや、添加物を加えたものもあります。
精油についているラベルなどに学名や原産地、抽出部位、などが表示されていることが確認出来るものを選ぶようにしましょう。また、大量の植物からわずかな量しか抽出できない精油は、安いものではありません。あまりにも安い製品は気をつけたほうがいいでしょう。
天然素材であっても精油は成分が凝縮されているため、守るべき使い方あります。
精油を飲んではいけません。また、原液を直接肌につけたりしないようにします。
肌に使用する場合にはパッチテストというテストをしてから使用するようにしてください。
また、妊娠中の方や乳幼児への使用は慎重に行うようにしてください。
精油には、禁忌といわれる避けるべきことがいくつかあります。
妊娠中の方にはクラリセージ、ペパーミント、マジョラム・スイートローズマリーなどは使用してはいけないとされて、ペパーミントやユーカリなどは3歳以下の子どもには使用してはいけないとされています。
ほかにも、生理中の方や低血圧の方が使用してはいけないとされている精油がいくつかありますので注意してください。
火の扱いには注意してください。
ローソクを使うタイプのアロマランプを使用して精油の香りを楽しむ場合は、火の扱いには注意してください。
カーテンなどの燃えやすいもののそばなどでは使用しないようにし、室内でペットを飼っている場合は、ペットがランプに近づけないように工夫してください。
また、精油やキャリアオイルは洗濯しても油分が落ちにくいことがあります。油分が残ったまま乾燥機などに入れると危険な場合がありますので、注意してください。
たくさんの種類がある精油にはそれぞれに異なった香りがありますが、通常精油の香りは、樹脂系、エキゾチック(オリエンタル)系、フローラル系、柑橘系、ハーブ系、樹木系、スパイス系、の7つの香りの系統(グループ)及び、香りの揮発性を表すノート、香りの強さを表すブレンドファクター(BF)、の3つの要素で香りの特徴を表されることが多いようです。
香りのグループについては、5つのグループで表されることもあります。
精油を楽しむ場合は、通常原液のままでは使わずに、何かとブレンドして使用することが多いのですが、精油をブレンドするものを基材と言い、大きく分けて、キャリアオイルといわれるアーモンドオイルなどの油性基材、精製水やフローラルウォーターなどの水性基材、クレイやシアバターなど固形の基材があります。